最近喫煙所に行くとiQOS(アイコス)を使っている人が必ず何人かはいます。
去年の年末辺りに先行発売を開始し、今年の5月に全国で発売開始したアイコスは、現在入手困難な状況が続いていて、供給が間に合っていないように感じます。
アイコスはタバコ業界のiPhoneになり得るのか。
ここにフォーカスをあてていきたいと思います。
ぼくも最近アイコスを使用し始めたのですが、
こちらの記事で言及されている通り、タバコではない。
つまりそこにパラダイムシフトがあるように感じています。
アイコスのメリットとデメリット
アイコスのメリット
アイコスは「煙が少なくニオイが少ない」ことを売りに、その洗練された外観でオシャレアイテム感を出しています。
灰が出ないので、汚れないし、吸い殻はゴミ箱に捨てられるというエコな側面も持ち合わせています。
副流煙がない(少ない)ので、嫌煙家の人にも優しいアイテムだと思います。
(ニオイも煙も少なからず発生するので、タバコが嫌いな人の前では控えましょう!)
アイコスのデメリット
ただし、ポケットチャージャー(充電器)とヒートチャージャー(アイコスのカートリッジ)を持ち歩かなくてはならないので、従来のタバコ+ライターよりもかさばります。
また、充電が切れると吸えなくなるし、充電器自体も壊れやすいというデメリットがあります。
iPhoneと似ていると思う部分
本体のデザイン性
ガラケーからスマホ(iPhone)へのイノベーションが起きた時に、まずはあの独特のフォルムが目立ったように思います。
アイコス(iQOS)も丸みを帯びたデザインや横型のパッケージに入っているヒートチャージャーはどこか未来を感じさせるスタイリッシュなデザインです。
また、iPhone同様にパッケージにもこだわりが感じられていて、開封の義はApple製品のようなエンターテイメント性を感じます。
カスタマイズ性・拡張性
iPhoneは今でこそたくさんのスペックがあり、カラバリが出てきましたが、それまでは選択肢があまりない状況でした。
特にiPhone4くらいの時期はみんな同じものを使っていたように感じます。
そこで流行ったのがiPhoneケースやスキンシールなどです。
どこの家電量販店でも専用コーナーが設置されていて、数えきれないくらいの種類のケースが発売されていました。
アイコス(iQOS)も徐々にですが、スキンシールやケースなどが出始めてきていて、ひとつのファッションアイテムとしても役目を果たすように感じます。
また、ビジネスバッグにもそのうちアイコスを入れるポケットが付くのではないでしょうか。
今まで当たり前だったものを無くす(固定観念からの脱却)
折りたたみ式のケータイが大多数を占める中、全面液晶で且つ物理キーがホームボタンしたかない(しかもそのホームボタンはエンターキーではなくホームへ戻るボタン)というのは異様な存在でした。
当初は「物理キーがなきゃ早打ちできない」とかそういう風に感じていた人も多かったはず。今思えばちゃんちゃらおかしい話かもしれませんが、当時は物理キーが必須の存在でした。
アイコス(iQOS)に当てはめると、「ライターがいらないってなんだよ」「充電が必要って面倒くさいな」という意見がそれに当てはまるような気がします。
ライターは何年か前から子どもが火をつけづらいように固くなっているので、これは時代の流れ的にライターという存在その物がなくなっていくのかもしれません。
充電に関しては、今や誰もがモバイル充電器や充電ケーブルを持ち歩いているのではないでしょうか。アイコスに必要だからという理由で充電機器を新たに持ち運ぶということはないのではないでしょうか。
入手困難な状況(限定感)
この辺はマーケティングされているように思いますが、去年の発売当初は半額くらいの値段で売り飛ばしていましたが、今はどこへ行っても品切れの状態で非常に入手が困難なようです。
「買えないものは欲しくなる」というのは人間の性(さが)ですかね。
希少な限定カラーはオークションで相当な値をつけています。
(定価1万円くらいのものが15万円くらいで取引されている。買っておけば良かった。。。)
カスタマーサポート(フラッグシップストアとカスタマーセンター)
ガラケー時代はキャリア直営か量販店か激安ケータイショップみたいなところで購入をしていましたが、iPhoneはアップルストアを次々に出店してブランディングとユーザーコミュニケーションを図りました。
アイコスもフラッグシップストアを数店舗出店していて、そこでカスタマーサポートを行っているようです。
これも今までのタバコ業界では無かったことではないでしょうか。
オンラインでは、アイコスのユーザー登録をしておけば様々なキャンペーン情報が入ってくるし、アイコス自体のシリアルと紐付けがされているので、本体の修理・交換の際にスムーズに行うことができます。
そして、アイコスのカスタマーセンターは非常に評判がいいようで、破損の際の交換は翌日には新しいのが届くくらいの速さのようです。
(つまり、まずは新規ユーザーを増やすよりも既存ユーザーを大切にしようとする考え方なんでしょうね。)
オンラインとオフラインをうまく使ってユーザーとコミュニケーションを取るというのは、現在のマーケティング手法としては鉄板ルートだと思います。
発展途上な端末(アップデートの可能性)
上記でご紹介したレビュー記事でも言及されていますが、まだまだ発展途上な端末だと感じます。
僕も最近アイコスを使うようになって感じているのが下記です。
- ポケットチャージャーが大きい
- ポケットチャージャーのフタがすぐに壊れる
- アイコスホルダーのメンテナンスが大変
- ヒートスティックの種類が少ない
- 連続で使用できない
- ポケットチャージャーのカラバリが少ない
iPhoneで言ったらiPhone3Gの時のような不便さ。
そしてこれから改良を重ねていくであろうという期待感。
iPhoneがアップデートを繰り返して今の姿になり、今後も進化していくように、アイコスもまだまだ発展途上な印象があります。
まとめ
ガラケーからのiPhoneのように、タバコからのアイコスというのは時代にはマッチしているように感じます。アイコスにとっては禁煙・分煙ブームは追い風でしょう。
喫煙者と非喫煙者の両方に取っての妥協案になり得る可能性を秘めています。
アイコスが市民権を得るのは時間の問題だと思いました。
参考サイト: